前回、ドリームヘルサー(以下DH)の効果について、軽く触れましたが、今回はもう少し掘り下げたいと思います。
もともとDHは宇宙飛行士の骨密度低下、筋肉萎縮の対策としての振動方式運動ができる機械として開発されました。
宇宙飛行士の生活環境である無重力化では骨や筋肉が重力の影響を受けない、つまり抵抗がないため弱くなります。地球上では買い物袋をレジから持ち上げるような何気ない動作でも重力の抵抗があり、筋肉が使わされます。無重力化ではこういった抵抗がなくなるため、宇宙飛行士は宇宙に行く前に筋肉量を20~30%増やすことが義務付けられてるそうです。また宇宙ステーションでは1日に3~4時間の運動をします。

同様にカルシウムが骨に付くには、骨が刺激を受けることが重要です。刺激によってカルシウムが付くことを
ピエゾ効果と言いますが、ピエゾ効果は日常の歩行などでも起きています。無重力化では当然歩行のような刺激がないため骨からカルシウムが溶出し骨密度が低下します。無重力状態では1ヶ月に約1パーセントの割合で骨の質量が減少するそうです。DHによる振動方式運動は効率的にピエゾ効果を起こし、骨密度を高くし骨粗しょう症対策になります。

DHのような振動方式運動機械は色々なものが開発されていますが、その多くはピストン方式で、足元からズンズン上に突き上げます。
DHの振動はピストン方式ではなく、シーソー方式であるため、足元からの振動運動は、その動きに逆らい体のバランスを調整しようとする人間本来の自然な力が働きます。ピストン方式ではバランス調整の力が働かないため膝関節を痛めてしまう恐れがあります。DHが歩行などのリハビリテーションとして医療機器として外国で使われているのは、シーソー方式を採用しているゆえんでしょう。

この体のバランスを調整しようとする働きは筋肉と関節で行われます。このとき筋肉は振動に対し受動的に動かされるのではなく、振動に抵抗するため能動的に筋肉の動きを調整して働きます。この状態では有酸素運動になります。そのため振動方式運動は通常よりも早い期間に筋肉の動きを良くします。
そして、例えばDHに乗っているとき膝を曲げるなど姿勢を変えることにより筋肉にかける体重負荷を大きくし無酸素運動としても使えますし、刺激される筋肉が変わり、部分的に筋肉を鍛えることができます。
心臓は血液を送り出しますが、血液が心臓に戻るのは筋肉が動くことによる静脈血管のポンプ作用によります。DHにより筋肉が動かされ心臓に戻る静脈還流量が増えます。静脈還流量が増えると、心臓の血液を送り出す1回拍出量も増加し、血行が促進されます。
また足元からの振動のため、特にふくらはぎの筋肉が刺激され、むくみの対策の一因となります。
DHは上記のように骨、筋肉、血流に働きかけるため健康器具として多目的に使えます。
有酸素運動を多く取り入れたダイエット、運動負荷を軽めにしてリハビリテーション、無酸素運動を多くして筋力アップ&スポーツパフォーマンス向上などに利用されています。
またスポーツ現場においては運動前のウォームアップ、運動後のクールダウンに使えます。
こうやってDHの効果を改めて考えると、けっこう贅沢な健康機械だと思います。使わない手はないですね。
骨折・捻挫・打撲・挫傷
慢性疾患・スポーツ外傷、障害
訪問鍼灸マッサージ・巻き爪・フットケア
安心堂グループホームページ
スポンサーサイト